ランドリー総研

― 予算を押さえることが成功の第一歩 ―
コインランドリー開業を考えるとき、最初に押さえるべきは「必要な初期費用」と「資金をどう用意するか」です。
立地や規模によって差はありますが、数千万円単位の投資が必要になるのが一般的です。
初期費用の内訳(目安)
| 項目 | 内容 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 物件取得費 | 保証金・礼金・仲介料など | 賃貸の場合:100〜300万円程度 |
| 内装工事費 | 給排水工事、床・壁・電気設備 | 坪単価 30〜50万円程度 |
| 機器購入費 | 洗濯乾燥機、大型乾燥機、スニーカー洗濯機など | 1台あたり100〜250万円、合計1,500〜2,500万円 |
| 店舗設備 | 両替機、監視カメラ、換気、空調 | 200〜400万円 |
| 宣伝広告費 | チラシ、Web広告、看板、オープンイベント | 50〜150万円 |
| その他予備費 | 登記・保険・予備資金 | 100〜300万円 |
👉 合計すると 2,000万〜3,000万円程度 が開業予算の目安となります。
公的融資の活用(日本政策金融公庫など)
資金調達の中心となるのが 公的金融機関からの融資 です。
特に「日本政策金融公庫」は、創業融資制度が充実しており、初めての事業者でも利用しやすいのが特徴です。
- 融資限度額:4,800万円(うち運転資金は1,500万円まで)
- 金利:年1〜2%台(条件により変動)
- 返済期間:設備資金は最長20年
また、自治体や商工会議所を通じた 制度融資 を利用すれば、信用保証協会の保証付きで銀行融資を受けやすくなります。
補助金・助成金の活用
補助金や助成金を併用することで、自己資金や融資の負担を減らすことも可能です。
代表的なものは:
- 小規模事業者持続化補助金(上限50万円〜200万円、広告宣伝や内装費用に活用可能)
- ものづくり補助金(上限1,000万円、最新省エネ機器や新サービス導入に活用可能)
- 各自治体独自の助成制度(省エネ設備導入補助など)
💡 ただし補助金は「申請→採択→交付」の流れがあり、すぐに現金が入るわけではないため、資金繰りを考えた上で利用することが大切です。
まとめ
なにはともあれ予算を固めよう
- コインランドリー開業には 2,000万〜3,000万円規模の初期投資 が必要
- 融資は 日本政策金融公庫+制度融資 が王道ルート
- 補助金・助成金をうまく組み合わせれば負担を軽減できる
まずは自分の資金力と調達可能額を把握し、現実的な予算計画を立てることが最初のステップです。
モデル資金計画シミュレーション
例えば、総投資額 2,500万円規模の開業 を想定した場合の資金計画例は以下のとおりです。
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 自己資金 | 500万円(20%) | 融資審査の通りやすさを考えると、最低でもこの程度は用意したい |
| 公庫融資(日本政策金融公庫) | 1,200万円(48%) | 創業融資を活用。返済期間10年で想定 |
| 制度融資(銀行+保証協会) | 600万円(24%) | 信用保証協会付きで融資実行しやすい |
| 補助金・助成金 | 200万円(8%) | 小規模事業者持続化補助金などを活用 |
👉 この場合、
- 自己資金500万円をベースに、
- 融資1,800万円、補助金200万円を組み合わせ、
2,500万円の総投資をカバーするイメージになります。
ワンポイント
- 自己資金割合:総額の20〜30%あると融資は通りやすい
- 補助金:あくまで“プラスα”と考え、メイン資金は融資で確保
- 返済計画:月々の返済額と予想売上のバランスを必ずシミュレーション
まとめ
予算感を数字でイメージすることが第一歩
「なんとなく数千万円必要」と思うのと、具体的に「自己資金500万+融資1800万」とイメージできるのとでは、準備の進み方がまったく違います。
まずは 自分の資金力を数値化 し、現実的な資金計画を描くことが成功へのスタートラインです。