コイン事業が広げた新たな可能性！ 15店舗を展開するオーナーのリアル

コインパーク運営で培った経験を活かし、立地や家賃、人口動態を重視して独立開業。
口コミや折込広告で集客を強化し、清掃やメンテナンスを効率化することで手間を最小限に抑え、安定した収益を確保。閉店店舗の再活用や機械の再利用で店舗を拡大し、地域に密着したサービスを提供。
地域に愛されるコインランドリー経営の実践的な成功ストーリーです。

店舗・オーナープロフィール

開業のきっかけについて

もともと私はコインパークを30〜40カ所ほど運営していました。
100円という小さな単位で24時間まわり続ける仕組みに魅力を感じていて、
ランドリーも“同じコインビジネス”として可能性を見ていました。

場所、人口の規模、車が停めやすいかどうか、家賃条件──
これらはコインパークとまったく同じで、判断軸として分かりやすかったのも大きかったです。

最初は自社物件で1店舗、その後はテナントで14店舗まで広がりました。
「条件の良い場所さえ押さえられれば、しっかり回る」
その確信が、開業を後押ししてくれました。

開業準備

準備では、まずメーカーに問い合わせたり、知人から紹介をもらったりして情報を集めました。
15年前、スーパーの敷地にコインパークを作っていたつながりで、
別の店舗に1号店となるランドリーを出したのが最初です。

機械メーカーは最初からトーセイで統一しました。
複数メーカーを使うと修理やメンテが複雑になるため、
覚えやすく、サポートを一本化できる体制を作ることを優先しました。

開業後の運営実態

1店舗目が一番難しく、必要なのは“場所選び”と“度胸”だと感じました。
ただ、一度動き出してしまえば手間は多くありません。

苦情処理は少し大変でしたが、15店舗運営していても1日1件あるかどうかです。
機械トラブルは週1回程度。
本部サポートには入っておらず、すべて自分で行くため、
30分以内で行ける距離に店舗を集中させています。

掃除は年配のアルバイトさんにお願いしており、1店舗あたり1日1時間ほど。
床とフィルターの清掃がメインで、特別な技術は必要ありません。

客層は徒歩や自転車の近隣ユーザーが中心で、
ホテル近くの店舗ではインバウンドや連泊の利用も多いです。

洗濯代行はやりたくないので最小限にとどめており、
平日受付で月1件あるかどうかです。
手間が大きいため、自分の運営スタイルには合わないと感じています。

成功の工夫と差別化

販促はポスティングや新聞折込を使っています。
1号店がスーパーの敷地だったので、スーパーが折込を入れるタイミングで
一緒に広告を入れさせてもらうこともありました。

一番効果があるのは“口コミ”です。
掃除のスタッフがお客さんへ声をかけてくれたり、
常連さんが自然に広めてくれたりするケースも多く、
地域の信頼が積み上がるほどリピートが安定していきました。

売上は衣替えの時期がピークで、5〜6月は特に多いです。
逆に今年の夏は暑すぎて人が外に出ず、厳しかった印象があります。

開業形態

FCからも提案を受けましたが、開業資金の高さやロイヤリティの負担を考え、
独立開業を選びました。
借入をしてFCに入ると、返済とロイヤリティで圧迫されることが見えていたからです。

独立なら、場所選びと運営の工夫次第で自由度も収益性も確保できます。
今振り返っても、独立を選んで良かったと思っています。

オーナーとしての本音

経営して良かったのは、売上の波が少なく、安定していることです。
営業活動も特になく、手間もほとんどかかりません。
淡々と積み上がるビジネスモデルは、私の性格にも合っていました。

一番大変だったのは、やはりスタート時の苦情対応です。
ですが慣れてしまえば怖いものではなく、
今は落ち着いて対処できるようになりました。

今後も店舗は増やす予定ですが、新しい機械を買うつもりはありません。
閉店した店舗を買い取り、機械を別の場所で再利用したり、
そのまま居抜きで運営する形を続けていく予定です。

売却情報はメーカーから入ることもあれば、
ネットで売却希望のオーナーから直接連絡が来ることもあります。

結局のところ、場所がすべてです。
家賃や視認性、周囲の人口動態、それらが揃えば、コインランドリー事業はしっかり回ります。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
皆さんの挑戦が素晴らしい一歩になりますよう、応援しています！