ランドリー総研

「衣類を綺麗にする代わりに、排水が流れていく。この事実に、私はまっすぐ向き合いたい」。
愛知県春日井市、国産木材の豊かな香りに満ちた「森と海をまもるコインランドリー/勝川ランドリー南口店」。
ここは、2022年2月に日本で初めてFSCプロジェクト認証を取得した木造コインランドリーです。
運営する株式会社勝川ランドリーのオーナーが、お客様の肌、そして流した水の先にある海や山までを「自分の家族」のように想い、大切に作り上げたこの場所。
なぜこれほどまでに多くの人の心を動かすのか、その理由に迫ります。
森と海をまもるコインランドリー/勝川ランドリー南口店・オーナープロフィール
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店舗名 |
森と海をまもるコインランドリー/勝川ランドリー南口店 |
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住所 |
〒486-0931 愛知県春日井市松新町4丁目8−1 |
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お名前 |
株式会社勝川ランドリー 東本さん |
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開業年 |
2022年 |
【開業のきっかけ】現場第一主義だからこそ見えてきた、本当に作りたい「コインランドリー経営」の形
これまでのコインランドリーは、どこか無機質で作業的な場所でした。
それを変えたいと店舗をオープンさせ、毎朝掃除に通う中で見えてきた光景があります。
それは、ご年配のお客様が、限られたスペースで一生懸命に洗濯物を畳んでいる姿でした。
「もっと椅子に座って、テレビでも見ながら寛いでほしい。家事という労働を、ここでの心地よい時間に変えてもらいたい」。現場で感じたその想いが、勝川ランドリーの原点になりました。
【開業準備と開業後のリアル】毎朝の掃除と対話。無人店舗だからこそ「人の気配」を大切にしたランドリー経営
無人店舗であっても、そこには「人の体温」が感じられるべきだと考えています。
毎朝同じ時間に店舗を整えていると、顔なじみのお客様との会話が自然に生まれます。
「なぜうちを使ってくれるんですか?」と伺うと、機械の性能以上に「オーナーの顔が見えるから安心」という言葉をいただくこともあります。
「困っている誰かのために」とオープンさせたこの場所が、今ではお客様との大切なコミュニケーションの場となり、日々の改善に繋がるヒントを届けてくれています。
【成功の工夫と差別化】「本物の木」の温もりと、自ら創り上げた「wellwash 海をまもる洗剤」という唯一無二の価値
他店との決定的な違いは、五感で感じる「本物」へのこだわりです。
店舗は、あえて手間のかかる「低温乾燥」の木を使用しています。
1年半もの間、じっくりと風に晒して自然乾燥させた国産材は、木の香りが満載。
この香りには深いリラックス効果があり、お客様からは「ここで過ごすと睡眠が深くなる」と喜ばれるほどです。
そして、その空間で使われるのは、私たちが自ら開発した「wellwash 海をまもる洗剤」です。
「敏感肌でも安心して洗える」「この仕上がりでなければ」というお客様の声に支えられ、この木の温もりと洗剤への想いが、勝川ランドリーならではの「選ばれる理由」になっていると実感しています。
【経営課題】排水への疑問と、肌に悩むお客様の声。その現実にまっすぐ応えたい
クリーニングのプロとして生きる中で、私はずっと「洗う」ことの背景にある現実に目を向けてきました。
例えば、店舗で時折感じる排水の特有の匂い。そして、アトピーに悩む親御さんからの「業務用洗剤を使うのが心配」という切実な声です。
洗濯物を綺麗にするはずの場所で、誰かの肌や環境に負担をかけてはいないか。
5~6人に1人が敏感肌に悩む現代において、その不安を解消しないまま経営を続けていくことに、強い葛藤を感じていたのです。
【大切にしたい経営コンセプト】「wellwash 海をまもる洗剤」と共に。お客様の「肌と環境」に対する誠実な誓い
「排水を出すことで洋服を綺麗にしている。だからこそ、その水に責任を持ちたい」。この想いから生まれたのが「海をまもる洗剤」です。
この洗剤は、油分をナノレベルまで細分化して水の粒子に閉じ込める独自の技術により、少量でも優れた洗浄力を発揮します。同時に、海に流れても速やかに自然に還る生分解性を備え、排水パイプの詰まりや悪臭も防ぎます。
1枚の服を洗うことが、森を育て、海をまもることに繋がる。
この循環をお客様と共有することで、単なる利用者ではなく、共に環境をまもるパートナーとして「参加」してくださる方が増えているのだと感じています。
【オーナーとしての本音】山、森、海は一つ。上流の木を使い、下流の海を汚さない。
豊かな山で育ったFSC認証の木を借りて店を建て、その店から「wellwash 海をまもる洗剤」を通じて海を汚さない水を流す。
上流の恩恵を預かる者として、下流への責任を果たす。この当たり前の循環を大切にしたかったのです。
コツコツと続けてきた結果、スタッフが胸を張って「私たちは海をまもっている」と言える誇り、そしてお客様との強い絆が生まれました。
この美しい循環を次の世代へと繋いでいくこと。それこそが、私が目指す真の経営の姿です。
【ランドリー総研の視点】「流す水への責任」を追求する姿勢が、地域に愛される深い信頼を築く
勝川ランドリー様の事例は、コインランドリーが「洗濯する場所」を超えて「想いを共有する場所」へと進化したモデルです。
特に注目したいのは、オーナー様の「流す排水の一滴にまで責任を持つ」という徹底した誠実さです。
「wellwash 海をまもる洗剤」は、高い洗浄力という実用性と、環境への負荷を最小限に抑えるという思想を両立させています。
また、1年半もの自然乾燥を経て木の香りを最大限に引き出した空間づくりなど、現場のお客様を想う情熱が、他店には代えがたいお客様との深い信頼関係を築き上げています。
お客様を「利用者」ではなく「共感者」に変える経営こそ、これからの時代に最も求められる姿ではないでしょうか。
(ランドリー総研 編集長:吉岡 文香)
この事例について、もう少し詳しく知りたい方へ
記事では伝えきれなかった背景や、実際の運営・経営のリアルについて、内容に応じて、オーナーへの取次や追加情報のご案内が可能な場合もあります。
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