ランドリー総研

保険代理店として資産形成を支援してきた経験から、安定収益と節税効果が期待できるコインランドリーに注目。
地域価値向上を目指し、フィットネスジムと複合化した店舗を独立開業。
立地選定や機械配置、柔軟剤や清掃など細部まで工夫し、安定売上を確保。
お客様の生活の質向上と長期資産形成を両立する、新しい店舗モデルの実践事例です。
店舗・オーナープロフィール
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店舗名 444_6d5208-6c> |
STORK フィットネス & ランドリー 444_d618c1-ac> |
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住所 444_0aca86-84> |
〒491-0914 愛知県一宮市花池2丁目1−4 444_d35a91-cc> |
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お名前 444_0479ec-1c> |
服部さん(オーナー) 444_9e8fde-28> |
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開業年 444_8b2c98-73> |
2022年 444_a346fe-f5> |



開業のきっかけについて
保険代理店として長年お客様の資産形成をサポートする中で、私は常に「お客様にとって本当に価値のある選択肢は何か」を考えてきました。
その中で辿り着いたひとつの答えが、コインランドリーという“現物資産”でした。
節税効果があり、毎月の安定収入も期待できる。
法人が退職金の一部を実物資産として保有する選択肢として、コインランドリーには大きな魅力があります。
実際、そのメリットを踏まえて、お客様にも提案を行っていました。
しかしある時、ふと疑問がよぎりました。
「本当に良い事業なら、まず自分がやるべきではないか」
そう思った瞬間、コインランドリー事業が“提案の一つ”から“自ら挑戦すべき事業”へと変わりました。
コインランドリー × もう一つの事業 — シナジーを求めた発想
開業を決めたものの、私は最初から“ランドリー単体”で終わらせるつもりはありませんでした。
居酒屋、エステ、フィットネス……
さまざまな業態との組み合わせを検討し、最も相性が良いものを探しました。
その中で強く惹かれたのがフィットネスジムとの組み合わせです。
保険商品はBMIや血糖値など、健康状態によって保険料が変わります。
つまり「健康を維持するサービス」は、お客様のメリットにも直結します。
そこで気づきました。
コインランドリーとフィットネスは“お客様の生活の質を高める”という共通の価値を持っている。
ランドリーで待つ時間に軽く運動ができるような、生活動線が自然につながる施設なら相乗効果が高い。
そう確信し、2つの事業を同時に検討し始めました。
コロナ禍での決断 —補助金採択が大きな転機に
ちょうどその頃、コロナ禍の影響で保険代理店の売上が落ち込み始めていました。
事業の柱を増やす必要性が高まっていたタイミングです。
そこで、フィットネスジムを軸とした事業再構築補助金を申請。
結果、採択され、大きな後押しを得られました。
補助金が決まったことで、
「ランドリー×フィットネス」という構想が一気に現実味を帯びた瞬間でした。
人材×不動産×副業モデル —再現性のある開業設計へ
フィットネス事業では、パーソナルトレーナーにコインランドリーの清掃を兼務してもらう仕組みを検討。
“人がいるジム”と“無人店舗であるランドリー”のオペレーションを組み合わせ、効率的な運用モデルを目指しました。
さらに、不動産賃貸業を行っていた経験から、
「投資用物件を探しながら店舗を増やす」という長期的な視点も持てるようになりました。
こうして生まれた、私のコインランドリー事業
最初のきっかけは、保険代理店としての提案から。
しかし、その裏には
- 自分が納得できる事業をやりたい
- 健康×生活の質という価値を提供したい
- シナジーのある複合モデルをつくりたい
- コロナ禍でも強い収益の柱を持ちたい
という思いがありました。
コインランドリーは、ただ洗濯をする場所ではありません。
オーナーの発想次第で、資産にもなり、地域の価値にもなり、他事業との組み合わせで大きな可能性を生む事業です。
開業準備について
コインランドリー開業を本格的に検討し始めてから、私が構想を練った期間は約1年半。
ランドリー事業だけでなく、フィットネスとの複合モデルの可能性を探るため、全国の店舗を回り、設備、運営方法、利用者層などあらゆる情報を集めました。
一番悩んだのは「何と組み合わせるか」
開業前に最も頭を悩ませたテーマが、
「コインランドリーと何を掛け合わせれば、地域にとって価値ある店舗になるのか」
という点でした。
単体のランドリーは強い事業モデルですが、立地やコンセプト次第で競合との差別化が難しくなることもあります。
そのため、
- フィットネス
- エステ
- カフェ
- 物販
など、相性の良い業態を徹底的に比較しました。
設計段階の実務 —— “何台置くか・どう配置するか”
並行して進んだのが、ランドリーの具体的な図面作成です。
- 洗濯乾燥機を何台置くか
- どのサイズの機種を採用するか
- 客動線がスムーズか
- 店舗の外から機械がどう見えるか(視認性)
- 人の流れと滞在スペースのバランス
これらを設計士と何度も議論しながら配置を検討しました。
当初は機械を“L字型”に並べる案も出ていましたが、最終的に却下。
理由は、
土地効率が悪くなるうえ、街からの視認性が下がるためです。
結果として、
機械はすべて一列配置に。
外から見たときの見栄えが良く、使う人も選びやすいというメリットが決め手でした。
こうした細かい判断ひとつが、長く支持される店舗を作るうえで非常に重要になります。
立地選定の決め手 —— 成長性と生活動線
店舗の場所として選んだのは、一宮市。
選定理由は明確でした。
- 名古屋駅まで電車で約10分のアクセス
- 「中核市」に指定されており、人口規模・行政サービスが充実
- ベッドタウンとして若い世代の流入が続いている
- マンション建設が進んでおり、今後も人口増が見込める
洗濯需要は“人の数”で決まります。
したがって、「伸びしろのあるエリアであるかどうか」は開業判断の最重要ポイントでした。
開業後の運営実態について
実際の売上は想定と比べてどうだったか?
開業当初のランドリー売上は、月間50〜60万円程。
見込みには少し届かなかったものの、大きく外れることなく、年々予想に近い数字に安定してきています。
天候や季節要因で多少の上下はあるものの、平均して安定した推移を見せており、
「コインランドリーは長期的に積み上がっていく事業」という実感があります。
1日の運営業務はどれくらい?(リアルな作業量)
日々の店舗管理にかけている時間は、1時間前後/日。
具体的には、
- マシンのフィルター清掃(毎日)
- 店内の簡易清掃
- ガラス拭き
- 忘れ物の管理
など。
ルーティン化してしまえば難しい作業はなく、
「本業の合間でも継続できる」レベルの運営業務に収まっています。
ランニングコスト(光熱費・清掃・メンテナンス)の実感
ランニングコストの中で最も影響するのは電気・ガス・水道の光熱費。
特にガス乾燥機が多い店舗は、ガス代が全体の割合を大きく占めます。
ただ、売上とのバランスでみれば想定内に収まっており、
機械の稼働率が上がるほどコスト比率は自然と下がっていきます。
消耗品や軽微なメンテナンスも必要ですが、
「大きな出費は年に数回」というイメージで、予算化しやすい範囲です。
集客・売上の推移は想定通りだった?
結論、大きくは想定通りでした。
立地選定と機械構成がうまくハマったおかげで、
オープン後の集客は安定し、固定客が自然と増えていきました。
季節要因・雨の日の稼働など、ランドリー特有の波はあるものの、
一年を通してみれば、計画値にかなり近い水準で推移しています。
開業後に直面した課題やトラブルは?
もちろん、順調なことばかりではありません。開業後は細かなトラブルにも直面しました。
- 洗濯中に「水がこぼれる」
- 蓋の隙間から水が漏れる
- パッキンのズレによる不具合
といった、細かいトラブルは想定以上に発生しました。
ただし、ここで救われたのが販売代理店のサポート力です。
機器メーカーや代理店が非常に親身で、
不具合があった際も迅速に対応してくれたため、運営に支障をきたすことはありませんでした。
コインランドリーを始めるうえで、「どの代理店と組むか」は本当に重要だと実感しています。
成功の工夫と差別化
集客・リピーターづくりの工夫
私が特にこだわっているのは、“香り”と“仕上がりの質”です。
◎ 柔軟剤の徹底検証
オープン当初はランドリンやオードリュクスなど、人気の柔軟剤も試していました。
しかし、機械によっては固まる・凝固するなど、思わぬトラブルが発生。
その経験から、大量仕入れはせず、
少量をこまめに試し続け、ベストな柔軟剤を常に探すスタイルに切り替えました。
この柔軟剤のこだわりは、お客様から特に好評で、
“香りが良いからここに来る”というリピーターも増えています。
◎ アレルギーにも配慮した「安心の洗剤」
洗剤は、取引している代理店が独自に開発したオリジナル商品を採用しています。
赤ちゃんの衣類にも使えるほど低刺激で、アレルギーを気にする方にも安心して利用いただけます。
◎ 長めの専用コースで“仕上がり満足度”をUP
65分のロングコースを設定し、
- ベッドシーツ
- 羽毛布団
など、大物も“乾き切る”クオリティにこだわっています。
「ここなら一回でちゃんと乾く」という安心感が、結果的にリピートにつながりました。
オープン時の集客施策
告知はシンプルに、
- オープン時のみチラシ配布(割引+ランドリーバッグプレゼント)
- SNSで情報発信
初期来店をしっかり獲得した上で、
その後は「品質」で自然にリピートを伸ばす戦略をとりました。
フランチャイズ・開業形態について
独立開業を選んだ理由:自由度の高さ
私が選んだのは フランチャイズではなく“独立開業”。
理由はシンプルで、
「自分が納得できる店舗づくりを、制約なく実現したかった」からです。
フランチャイズには看板力や運営マニュアルなどのメリットがありますが、
機械のラインナップや内装デザイン、コース設定まで細かな部分に制約が出るケースもあります。
一方、独立開業であれば、
- 店舗のデザイン
- マシンの種類
- コース時間・価格設定
- オプションメニューの構成
など、すべて自分で決めることができます。
この“自由度”が、私には大きな魅力でした。
独立でも「アドバイスは受けられる」
独立といっても完全にゼロからではありません。
販売代理店の担当者からは、
- コース配分の考え方
- 1コースあたりの適正時間
- 地域特性に合った構成
など、専門的なアドバイスを随時もらいました。
独立=すべて自分で判断…という不安は、実際はそこまで感じませんでした。
必要な部分はプロに相談しながら、自分のこだわりも反映できる。
このバランスがちょうど良かったです。
競合調査:30店舗を徹底的に視察
開業前には、同エリアを中心に約30店舗を実際に訪問しました。
見たポイントは多岐にわたります。
- レイアウト・動線
- 店内のカラーリング
- マシンの種類や配置
- POP・ポスターの使い方
- 忘れ物コーナーの設置方法
- おしゃれな店の内装・飾りつけ
- 雰囲気作りに効いているポイント
良いと思った店舗は写真を撮り、デザインや導線の参考にしました。
「自分が利用者なら、どういう店を選ぶか」
この視点で細部まで比較することで、
独立開業でもフランチャイズに負けない“満足度の高い店舗”を作ることができました。
オーナーとしての本音
経営を始めて一番よかったこと
コインランドリーとフィットネスジムを組み合わせたことで、
お客様から「このお店を作ってくれてありがとう」と言われる機会が本当に増えました。
- 洗濯が一度でふわっと仕上がる
- 仕事帰りにジムに寄って、そのままランドリーも使える
- 雨の日でもストレスが減った
こうした声をいただくと、「地域の生活を少しでも良くできている」
という実感があり、オーナーとしての一番の喜びです。
“自分のこだわりが、誰かの生活の役に立っている”
これほど嬉しいことはありません。
想定外で大変だったこと
トラブルや予想外は必ず起きます。
特に印象に残っているのは、柔軟剤の凝固と香り問題。
人気の柔軟剤でも、機器や気温によっては固まることがあり、
隣が住宅という環境だったこともあって、
3軒先のお宅から“香りが強い”と苦情が入ったこともありました。
その後は立て看板を設置し、
- 喚起の方向
- 香りの出方
- 清掃頻度の調整
などを改善して、問題は解消。
「店舗は地域の中にある」という当たり前のことを、改めて痛感しました。
今後の展望
まずは 1店舗の収益性をしっかり最大化するのが最優先。
ランドリーは年末・梅雨・天気予報などで売上が大きく動くため、
これらのタイミングをしっかり取りにいく運営強化を図っています。
その上で、
「今のモデルをさらに磨き込み、再現性が見えたら多店舗展開も視野に」
というのが現時点のスタンスです。
これからオーナーを検討する人へ
最後に、実際に運営している立場からの“本気のアドバイス”を伝えたいです。
✔ 収益性をとにかくシビアに考えること
始めるからには、必ず利益が出る構造で始めてほしい。
なんとなくの期待感だけで始めると、絶対に後で苦労します。
✔ 立地が全てと言っても過言ではない
どんな機械を入れるかよりも、どんな内装にするかよりも、
最終的に利益を決めるのは“立地”です。
人口、生活導線、競合、駐車場の入りやすさ……
ここを甘くすると、どんなに良い運営をしても投資回収に時間がかかります。
✔ やるなら本気で
コインランドリーは“放置で儲かる”事業ではありません。
- 洗剤・柔軟剤の質
- 清掃
- 店の雰囲気
- マシンの状態
こうした細かいところにこだわった店舗だけが、長く選ばれます。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
皆さんの挑戦が素晴らしい一歩になりますよう、応援しています!
ランドリー開業に迷っているなら
コインランドリー開業をお考えなら
まずはランドリー総研のコンシェルジュにご相談を。