【旅するランドリー】台湾編②🇹🇼デザインより「説明」で勝負。台北のローカル店に学ぶ、無人店舗の信頼作り

「旅するランドリー」台湾編の第2弾。
今回訪れたのは、台北の賑やかな中心地から一歩路地に入った住宅街に佇む「夏澎(Xia Peng)投幣式自助洗衣坊」です。

最新のデザインに特化した店舗も魅力的ですが、
この店舗には長年地域に愛されてきたことが伝わる独特の「安心感」がありました。

壁一面に広がる手作りの案内板や、至る所に貼られた日本語混じりの注意書き。
そこからは、機械を通したサービスだけでは完結しない、
運営者の「体温」が伝わってくるような工夫が見えてきました。

店舗名

夏澎(Xia Peng)投幣式自助洗衣坊

住所

No. 33號, Long Jiang Rd, Zhongshan District, Taipei City, 台湾 10491

主な設備

洗濯機(11kg・18kg)、大型乾燥機、洗剤自動販売機、両替機、衣類整理テーブル

執筆ポイント

詳細な多言語(日・英・中)マニュアル、高い防ベル意識とマナー掲示、清潔感のあるローカル運営

1. 空間:広々とした「作業」への配慮

ブルーを基調とした内装と、整然と並ぶ機材。
店内中央には大きな衣類整理テーブルが配置され、利用者がゆったりと作業できる空間が確保されています。

建物自体には年季を感じますが、清掃が行き届き、整理整頓されています。
無人店舗において「管理されている感」を視覚的に出すことが、
利用者のマナー向上に直結することを再認識させてくれます。

2. 案内:言葉の壁を越える「巨大マニュアル」

特筆すべきは、壁一面に掲げられた巨大な操作手順パネル。

「ステップ」「放衣物」といった日本語が添えられ、4つの手順が誰にでも分かるように図解されています。
さらに、洗濯が今どの工程(第一道水、第二道水…)にいるのかを解説したボードまで。

「ただ洗う」だけでなく、プロセスの見える化(可視化)をアナログで行っているのが見事です。
これは今の日本のランドリーにも通じる、ユーザーの不安を解消する「親切設計」の極致と言えます。

3. 防犯とルール:店主の「目」を感じさせる仕掛け

「撮影監視中」という警察との連携を示す赤いステッカーや、ペット用品禁止の大きなピクトグラム。
ゴミ箱の上には「ここはゴミ捨て場ではありません」という明確なルール掲示があります。

「ダメなものはダメ」とハッキリ伝える姿勢が、店舗の秩序を守っています。
こうした強いメッセージも、他の案内が丁寧だからこそ、高圧的にならずに「信頼の証」として受け取られます。

4. 設備ディテール:細部に宿る「おもてなし」

18kgの大型機や各マシンの操作パネル周り。
中国語、英語、そして日本語が混在した手作りのガイドが至る所に貼られています。

観光客や外国人居住者が多いエリアにおいて、こうした「言語の壁を越える努力」は、
インバウンド需要を取り込む日本の店舗でもますます重要になるでしょう。

10元(約50円)で買える小分け洗剤など、利用者の利便性も損なっていません。

5. まとめ:旅を終えて

こちらの店舗の視察を通じて感じたのは、
ランドリー運営における「コミュニケーションの密度」の大切さです。

デジタルな液晶パネルではなく、壁に貼られた大きな文字やイラスト。
それらは無機質な空間に「運営者の意志」を吹き込んでいました。

「ゴミは持ち帰って」「ペット用品は洗わないで」といったルールも、
これだけ丁寧に説明されていれば、利用者も「綺麗に大切に使おう」という気持ちになるはずです。

効率化を追求する一方で、忘れてはならない「利用者への語りかけ」。
そんな大切な原点を、台北の静かな路地裏で教えてもらった気がします。

「旅するランドリー」台湾編。
これらのヒントが、日本のオーナーの皆様の新たなインスピレーションになれば幸いです。

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記事では伝えきれなかった背景や、実際の運営のリアルについて、内容に応じて、オーナーへの取次や追加情報のご案内が可能な場合もあります。
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